ゆきの風”雰囲気”感の出しかた

ゆきの風”雰囲気”感の出しかた

作品に”雰囲気”を入れて自分だけの表現方法を見つける。

暫く仕事や他の事で忙しくてコイカツインフォから離れてしまっていたゆきのです。

久しぶりに戻ってきてみると他の作者様達もとても参考になる記事を書いていらしたので私もそろそろ、もう少しマトモなヒトのためになる記事を書きたいと思い至ったので今回は私が自分の作品の作り込みでいつもやっている”“の”雰囲気“を出すテクニックを紹介したいと思います。

“雰囲気”ってなに?

コイカツスタジオでの作り込みを始めたばかりの方と熟練職人の方の作品等を見比べていますと”キャラ“や”場面構想“、”ストーリー“以外で何が違うのか考察するとやっぱり作品の”雰囲気“感を入れるかどうかは結構大きなと思います。

雰囲気“って何?と思いますでしょうが、例えば参考として今回は聡美さんにベンチプレスをしてもらい、こんな場面を作ってみました。

今回は”雰囲気“が題材ですので聡美さんの体の赤みや表面の汗等については説明を省いておきますがまぁ、これだけでもそれなりの雰囲気感は出ているかもしれませんが少し”大気感“や”陰影“がのっぺりとしてしまっている気がしますので光源や陰影を入れていきましょう。

光源の定義

私の場合はよくそれぞれ色の違う光源を場所をずらして2個置いていたりします。
例えば元の聡美さんのシーンに2つの光源場所をそれぞれ定義し、 薄青色とピンク色のP-MODMAP光源を配置してみます。

光沢感のある身体と服を使うことが多いのですがこの2点の光源を入れるだけでも肉体美が映えますね。よく見ていただけるとわかると思いますが画角左上の方に薄青の光源、右上の方にピンク色の光源を入れてます。

丸影の配置

さて次はこの光源を元にもう少し陰影を追加していきましょう。
この場合、物体オブジェクトの影によく使うのは丸影になりますが、それぞれオブジェクトの下や間にこの様に入れて影のメリハリを付けていきます。

ビネット効果

次にカメラが各周りにもビネット効果を入れます。
この時、全体的に暗くなっちゃったと思うかもしれませんが後でハイライト部分も強調していくので大丈夫です。

ハイライト配置

さて、オブジェクト影とビネットを入れたので次はハイライトですが、光源を設置した場所を元にこちらは入れていきます。左上の光源は薄青、右上はピンクという定義でしたので色影でそこのハイライトを追加します。

エフェクトの配置

全体の影やハイライトの配置が終わりましたら次はエフェクト等を追加していきます。渡しの場合はよく使うのは散光だったり単一方向性のある散光エフェクトレンズフレアだったりしますが今回は散光単一方向性のある散光エフェクトにしておきます。ついでにキャラ自体にフォーカスをあてるために地面の上にはボケ表現エフェクトも入れておきます。

キャラクター個別の特殊エフェクト表現

全体エフェクトも入ったのでキャラクター個別毎に異なる個別のエフェクトを入れていきます。今回の場合はベンチプレスをしているので湯気などの表現を追加します。

仕上げのポストプロセスエフェクト追加

私の場合は色々なMODやReShade等のツール込みで作っているのでいつも最後に仕上げとしてのポストプレスエフェクトを入れますので今回もそれを入れて仕上げますとこうなります。

別画角からの解説

さて、ここまで”雰囲気“感を出すために様々な要素を追加してきましたのでどのようになっているのかわかりやすくするために別画角で見てみましょう。
ここまで引きから見るとどのように各種エフェクトが追加されているのか丸わかりだと思います。
カメラ画角の一番手前にビネット、その下に単一方向性散光散光、そしてそれぞれ配置された2点の光源を補うための色影湯気表現と、このようにレイヤーを重ねる様に配置していく事でゆきの風”雰囲気“の出し方が出来ると思います。

さいごに

今回は私のやり方を紹介しましたが、やっぱり作者様それぞれでどのように自分の雰囲気感を出したいかというのは違うので手法も変わってくると思います。
しかし、今回のサンプル画像の前後を比較すると”雰囲気“感は作品の作りのために結構大事なんだと思っていただき、皆様がそれぞれ自分だけの雰囲気感を出すための試行錯誤を始めるキッカケにでもなれれば幸いです。