コイカツ無印とサンシャインの透過の違い

無印とKKSの
透過の違い

コイカツ無印とサンシャインの透過の違い

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コイカツ無印とサンシャインでは透過に違いがある??

コイカツでmodを作っていると下位互換を保つ為に無印でほぼ作業する事になります。
製作者にとって困るのは同じテクスチャでも無印とサンシャインで違いが出てしまう事。
KKSからシェダーが変更になり様々な利点があるものの無印もターゲットとする場合、その対処に困ります。本来はKKとKKSで分けて配布するのがよりイメージ通りの表現になってくれるのですが…分けたら分けたでKKのをKKSに入れたなど適応元の場所を間違える人がでてきたりなど、同じmodで2種あるのは混乱の元になったりする可能性があって今日まで躊躇している感じです。
KKSはリムライトの当たり方がかなり無印と変わっており、疑似的に後ろからの光源を表現しているリムライトはKKSになって優しいフワッとしたあたり方になってます。
それと、今回の主題である「透過」ですが、こちらもKKSでは新しいAlphaシェーダーになっていて無印よりより多くの透過設定がMEでできたりします。
また、透過はMainTexの透過度やアルファチャンネルで透過の具合を設定していくのですが、KKSになってより正確にアルファチャンネルを読み込んでいるようでかなりイメージ通りになります。
困ったのはKKの方で細かい透過度を読み取ってくれない、トーンジャンプが発生して透過が汚いなど、ここは今でも調整に時間を取られます。
さて、ここで全く一緒の透過した衣装MODをKKとKKSで着用した時の違いを見てみましょう!
同じmodの水着なのでテクスチャは同じ、配色もKKとKKSどちらも一緒です。

同じ透過の設定でもKKは強く抜けてしまい、さらに特に胸辺りに「トーンジャンプ」が発生しており縞模様のグラデーションになっています。本来トーンジャンプが発生した場合はノイズを入れたり、16bitチャンネルで操作したりなど対処がいくつかあるのですが…いずれもダメです。
一方KKSの方は元のテクスチャのアルファチャンネルで設定している透過状態をかなり正確に読み取っており、トーンジャンプも発生せず綺麗な透過になっています。
ちなにみ3Dでよく使われる画像ファイルフォーマットDDSだとKKの場合、トーンジャンプが発生しやすい気がするので透過を扱う場合は基本的にTGAかアルファチャンネルなしの場合はTiffにしたりして無圧縮に近い高解像度のテクスチャを配置しています。
解像度は僕のMOD場合は2K(2048×2048)でほぼ統一してます。

メッシュやレースなど細かい柄を綺麗に表示する方法

少し寄り道になりますが僕の絶賛配布中の競泳水着2023verはメッシュ・レースをより綺麗に見せる方法を適応しているのでまずはそちらの説明から。
透過に関係なさそうですが、透過処理プラス細かい柄を合わせる事によって綺麗に柄が入ります。なので透過の処理が関係してくるの為、ここで説明したいと思います。アルファ抜きを使用した細かい柄などの処理は製作者さんにも参考になるかと思います。


アルファ抜きを使用したメッシュやレースを今までも沢山作っていますが、アルファ抜きをした部分はシステムが勝手にアウトラインをかけようとする為、細かいメッシュやレースは見た目がかなり汚くなるのと、アウトラインがチラついて全体が見にくくなります。

上記の参考は以前配布したメッシュTシャツですが、こちらは完全にメッシュの形で抜いており参考写真のようにシステムが勝手にメッシュの抜き部分にアウトラインをかけるので、特にカメラの距離が長くなると白のメッシュが黒かと思うぐらい汚くなってしまいます。
また、メッシュTの時は設定を知らず処理していなかったのですが、通常衣装はオブジェクトに対して影を落とす設定になっています。メッシュTシャツも上記の「メッシュTシャツの影の付き方」のように体にTシャツと同じメッシュの影を落とします。
これがあまりにも柄が細かくメッシュの影が上手く投影できず汚い影になるので上記の写真を参考にShadow Casing ModeをOFFにする事によって影を切れるので嫌な影がある場合はOFFにした方がいいです。
ちなみにメッシュ競泳水着は元々この影ができないように設定をOFFにしています。
mod配布する方で元から影を切りたい場合はSB3Uの「Meshタブ」の『Attributes』に設定項目があるので、そこを触ってみてください。その際、影を切りたいメッシュを全て選択した状態で『Attributes』を押し設定を変えれば選択した全てに適応されます。

話がそれましたが…それじゃどーやってシステムのアウトライン出さずに綺麗に描画させるかというと…

メッシュやレースの下地に透過したベタ塗りのベースを作る事

イメージ的にはメッシュやレースの下地に薄い膜を張るような感じです。
下の写真のメッシュの下地にはMaintexに透過率55%のベタ塗りのベースを入れてます。
透過率は40%を切ったぐらいから何もない感じになるので薄い膜を張るイメージで5%刻みで調整して決定しています。
この透過した下地を入れる事によってシステムのアウトラインは入らず、かつNormalmapやDetailmaskをちゃんと設定すれば立体感のあるメッシュやレースを保ちつつ、透けた感もちゃんと表現できます。

で、本題に戻る訳ですがKKとKKSで透過の違いがある事から、この薄い膜の色によって見え方がずいぶん違ってしまいます。
次項ではKKとKKSの比較写真を用いながらどれだけ違うのかをご説明します。

KKとKKSによる透過部分の色の違い

現在配布中のあんせ競泳水着2023verのメッシュ競泳水着はメッシュの下に透過する薄い膜を張っている為、KKとKKSの透過に対する処理の違いから大きく見え方が変わります。いずれもcolor1は薄い膜の透過部分の設定色になっており、色の設定によって透過感が変わってきます。

コイカツ無印の場合

ニュートラルグレーの場合
水着のメイン色と同じ
体に近い色を設定

コイカツサンシャインの場合

ニュートラルグレーの場合
水着のメイン色と同じ
体に近い色を設定

と、ごらんのように同じ配色であってもKKとKKSでは透過の処理が違うので大きな差がでてきます。
KKSの場合は透過感が薄れるので「色が濃く」なります。一方KKの場合は透過感が強いので概ねどんな色であっても違和感がない傾向にあります。いずれも薄い体の色に近い色を入れると肌透け感が増します。
KKSの場合はメイン色と同じ色を透過部分に使う場合は下記のように「少し明るく」、肌と同色を用いる場合も「少し明るく」する事でより透け感が綺麗になります。
但し肌色の場合はあまりに明るいと黄味感が強くなるので注意です。

メイン色を少し明るく
肌色を少し明るく

【補足】スタジオで「乳輪を消したい時」

際どい切り方をしている下着や水着だと乳輪が見えてしまう事があります。
一説では乳輪でてるとツイッターのシャドバン対象になるという噂もあるので、気になる方は撮影の際に気づいた場合スタジオでもMaterialEditorを使う事によって乳輪消しをする事ができます。
上記の参考写真のように設定したい人物を選択しMEを開きます。
通常Bodyが選択されているので、そのままほぼ最下部にスクロールしcf_m_bodyのマテリアルを探します。
その中の「nipsize」を小さくする事で乳輪を消す事ができます。

最後に…

さて今回は競泳水着の配布に合わせ通常PDFで配っていた内容を気軽にアクセスできるようにコイカツインフォで投稿してみました。Tipsなども含められるし海外の方はPDFの場合アウトラインをかけているので翻訳できないという事情があります。
webだと翻訳も可能なので今後も可能であればお役立ちとして成り立つなら投稿スタイルにしようかと思います。
何か分からない事がありましたらTwitterまでご連絡ください。